先輩のボルドー留学レポート ★1
昨年から最近までボルドーの大学に留学していた学生の皆さんから、レポートをいただきました!
今年の9月から留学を予定している方にとって、きっと参考になる情報がたくさん詰まっています。ぜひご一読ください^^
ご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございます!
T.Mさん 留学報告書
参加年度 2024年度
留学先大学 ボルドー政治学院
プログラム期間 2024.8~2025.5
留学にかかった費用 200万(奨学金、飛行機代、寮費、生活費込み)
ビザ申請 あり
予防接種 なし(コロナウイルス感染症ワクチンを除く)
<留学の目的とその達成度>
目的:新たな環境に身を置き、主体的に様々な経験を重ね自信をつける。関心のある分野における知見を深める。フランス語力の向
上。
達成度:サークルやボランティア、アルバイトなど、様々なコミュニティに属し、それぞれ違う雰囲気の中で交流を深めながら積極的に活動した。参加初は言語の面で自信がなく、自分から主体的に輪に入ることに苦戦したが、幸い周りの人々に恵まれ、次第に楽しみつつ様々な機会に挑戦できるようになり、行動力の面で成長を実感することができた。
言語における顕著な成長を実感することはなかなか難しいが、留学当初と比べ友達や教授の話している内容の理解が容易になったり、フランス語を話すことに対する抵抗感や緊張感が大幅に減ったりした点で、日常的なフランス語の運用能力が上がったと感じる。
<留学を通して得たもの>
主体性、協調性、計画力、タフさ、自己開示力、変化応用力、挑戦
力。
新しい環境下でフランスの文化に適応することと、主体性を持つて様々な人と関わる努力を続けた。その結果、初は言語という障壁に苦戦しながらも、英語やフランス語で友達と話す機会を通して、互いの文化や価値観を認め合い、かけがえのない時間を共有することができた。また、サークルやアルバイトを開始するまでの過程や、その後の活動を通し、主体的に挑戦することの大切さを学んだ。こうした活動を通して出会った友人たちからは、文化や言語を超えた多くの大切な考え方や価値観を学び、彼らとの出会いで内面的に成長をすることができたと思う。加えて、ヨーロッパや国内への旅行、またフランスでの生活全般を通して、計画性とタフさが備わった。
<大学の施設、設備、サービスについて>
大学は図書館や小さい教室、大きめの講堂、cafeが一つの建物の中で完結していて、外大よりもさらにシンプルで小さめの印象。サークル活動の多くは徒歩圏内の運動施設や中心地の店に赴き行うため、日本の大学のイメージとはやや異なる。
授業の一環で(留学生は単位にならないが)スポーツ科目にも参加することができるが、これらも近隣の施設を利用したり、トラムで中心地に移動したりする必要があった。
学校内にCrousCafeがあり、朝はクロワッサンやショコラティンを1€程度で買うことができる。他にはシンプルなサンドウィッチやクッキー、マフィンなどが1.5-3€程度で売られている。席もあり、そこで自習する学生もいる。
自動販売機にお菓子やコーヒーなどが売られていて、学生証に付随している支払い機能を使って購入することが可能。
図書館では印刷が可能。特にテスト期間中は多くの学生が図書館で勉強をするため混雑していた。また隣接するボルドーモンテーニュ大学の図書館や、ボルドー中心地にあるボルドー大学の図書館でも自習が可能。
スポーツジムは学校に併設されていないが、留学生の友達は中心地にあるジムに通っているようだった。
<現地学生や他国からの留学生との交流についての具体的な内容>
Enseirbという工学院で日本語授業に週に一度ボランティアとして参加した。
<現地でのボランティアやインターンなどの具体的内容>
L'Annexe du Cafe Japonaisというボルドー中心地にある日本食カフェ・レストランでサービスとしてアルバイトをした。
大学にはさまざまなサークルがあり、私はブラスバンドやワインサークル、アジアの文化や言語をシェアするサークルなどに属した。
<お金の持っていきかた>
念の為クレジットカードを二枚とデビットカード二枚を持っていった。
実際に使ったのは、手数料があまりかからないSMBCのデビットカードのみ。
フランスの友達に送金をする機会も多かったため、その時はWISEのデビットカードを利用した。アルバイト代の振込や、諸手続きでのRIB証明のためにBNP Paribasの口座を現地で開いた。
<住居形態>
学生寮(キャンパス外)
<住居の手配方法>
留学前にボルドー政治学院からCROUS寮への入居の案内があり、応募した。
大学の周辺にある六つのCROUS寮の中から、第一希望から第六
希望まで順番をつけて申し込む。その希望に基づき、寮が割り当てられる。
寮の立地や家賃はそれぞれ異なるため、案内のメールに記載されている寮の詳細をよく見ると良い。CAFという住宅補助を受けることができる。うまく手続きすることができれば、家賃の半額ほど受給が可能であるため、家賃よりも立地や部屋の広さなどを優先して決めると良いかもしれない。
<家賃>
月260€(約40,000円)(10月以降は毎月117€の住宅補助CAFを受けたため実際は月143€)
<支払い方法> 現地でクレジットカード払い
<住居に関するコメント、感想>
滞在したCROUS寮であるvillage5は、5人で一つのキッチンをシェアする形態だった。トイレとシャワールームは各部屋に設置されている。2階に住んでいたが、トイレの水圧やシャワーの温度は一年を通して特に問題がなかった。冬場にヒーターが機能しなかったにもかかわらず部屋自体が狭いのでそこまで寒く感じなかった。電子ケトルやレンジ、飯器などは、必要な場合は自分で揃える必要がある。
<大学までの距離> 徒歩15分
<食事について>
節約のため基本的にスーパーに買い出しに行き昼夜自炊していた。
スーパーは寮から徒歩20分ほどのintermarcheやトラムで20分ほどのAuchanに行くことが多かった。中心地にはアジアンマーケットやジャパンマーケットがあり、値段は高いが日本の調味料やお米、ふりかけ、お菓子、お酒など何でも手に入れることができる。
学校の近くにCROUSの運営するRestaurantがあり、学生は3€でランチセットを食べることができる。CROUS寮のVillage3の隣に位置するCrous Cafet le Veracruz は夜も営業しており、こちらも3€で食べられる。個人的にはあまり口に合わなかったのでたまに友達と行く程度であった。
中心地にカフェやレストラン、バーがたくさんあり、友達とたまに行くことがあった。基本的にどこも美味しかった。日本食レストランもたくさんある。
<現地の治安状況>
大学や寮のあるペサックは閑静で落ち着いている。
ボルドーはフランスの中でも比較的治安のいい方とされているが、治安の悪いエリアもある。そういったエリアを避ければ問題ない。
体感として、フランスは他のヨーロッパの国と比べてホームレスや物乞いの人が多い印象があり、スリの被害も耳にすることがあるので、気を抜かずにいることは大事かなと思う。
<放課後や休日の過ごし方>
ヨーロッパ内は比較的安い夜行バスで移動が容易のため、休日を利用してフランス国内やヨーロッパを旅行した。国境沿いの地域はさまざまな文化が混ざった独特の雰囲気を持っている。島国の日本では味わえない、大陸国ならではの魅力を体感できると思うのでおすすめである。
学生の場合、フランス国内の多くの美術館に無料/割引で入ることができるのでおすすめ。
ヨーロッパにはたくさん教会があり、見ていても楽しいし、中に入って落ち着いた時間を過ごすのも良い。
夕方からパブやバーでハッピーアワーが始まるので、ボルドー中心地に出て友達と飲みに行くのも楽しいだろう。
大学のあるペサックの周辺には公園がいくつかあり、たまに1人で散歩をした。
<その他>
・フランスの手続きは想定より時間を要したり、順調にいかない場合があるので、早め早めに手続きを進めると良いと思う。(住宅補助(CAF)や銀行口座開設、保険加入など)
・ボルドーの全てのトラム・バスに使える年間パスの購入をお奨めする。いずれ買うのなら、ボルドー到着後すぐに買ってしまっても良いと思う。
・ヨーロッパや国内旅行に頻繁にいく場合は、flix busなどの格安の深夜バスを利用すると費用を抑えることができる。またフランスの電車やTGVの予約にSNCF connectのアプリが便利で、carte avantage jeune (49€を買うと電車やTGVが通常よりもかなり割安で購入可能になる。
<今後留学する学生へのアドバイス>
長期留学、強いては英語圏でない国への留学ということで、言語面、生活面、文化面でさまざまな不安があると思うが、周りの日本人を頼るも良し、留学生やフランス人の友達を頼るも良し、自分が居心地の良い人たちとたくさん楽しい時間を過ごせたら、きっと充実した日々になると思う。
言語面での不安が大きい方は、留学前にフランス語を話すことに慣れておくと良い。
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